白と黒





















「目立つね・・・」

学校帰り、待ち合わせして、街をぶらついていた不二は

周囲の視線を感じて、となりの千石にポツリと言った。



「不二が可愛いからね」と答える千石に



「じゃなくて、学ランと白ランだからだろ」と不二が笑って言った。









「あぁ〜オセロみたいなのね?」



「オセロって・・・ひっくり返っても色は変わらないだろ?」



「ん・・・じゃ碁石!」

楽しげに言う千石に、不二は溜息をついて頭を抱えた・・・















「白と黒ってのもあると思うけど、俺は、不二が可愛いからだって思うよ。

これ。マジ。ホントはさ・・・不二が白いお姫様で、俺が黒い服着たナイトでいたいんだけどなー」

空を見上げながら言う千石に、



「何言ってんだか・・・」と不二が少し恥ずかしそうに言った。







「不二?」



「ん?」



「不二はもっと自覚してよ・・・・自分がどれだけ魅力的かって・・・」



「千石・・・」



「だってこの俺がさ、ここまで惚れてるんだよ?」

覗き込むようにして言う千石に



「クスっ・・・それはそうかもね・・・だとしたらずごく嬉しいな」

楽しそうに不二は答えた。



「もぉ・・・また冗談だと思ってる・・・」

ちょっと拗ねたように言う千石に



「思ってないよ」と不二は優しく言った。



「うそだ」



「ほんとだ・・・千石ってさ・・・」



「え?」



「口では『僕のタイプはこの世の女の子全部!』とか言ってるけど

実際は、すごく理想が高いだろ?」



「なーんだ・・・バレてたの??」



「よっぽどの相手じゃないとさ、興味も示さなけりゃ心も許したりしない・・・

だから・・・僕の事を思ってくれてるって言われたとき、すごく嬉しかったし、怖かった」



少し俯いた不二に



「え?何で?怖かったって・・・」と千石が尋ねた。



「第一、僕は男だしさ・・・それに、よほどの人間じゃないって判断したら、

きっと、君は容赦ないと思ってさ・・・」

寂しそうに呟く不二の儚げな感じに、千石の胸はキュンとなった。







「もぉ・・・不二ってほんと、最高に可愛いっ!!」

千石は飛びつくようにして、不二をぎゅっと抱き締めた。



「ちょっ・・・ここ路上!!」慌てて千石を引き剥がす不二に



「ごめんごめん〜〜」と千石も苦笑いしながら言った。













「大丈夫」

不二の家が近づいてきて、人気もなくなった路地を歩きながら、千石はポツリと言った。



「え?」



「俺が必死だから・・」



「何に?」



「不二周助に」



「え?」




「俺もさ・・・不二の理想がすっげー高いの知ってる。

だから、それに見合うように必死なんだよ」



「千石・・・」千石の言葉に、不二は足を止めて彼を見つめた。



「大好き・・・・不二」不二の手を、そっと握って千石が言った。



「僕も・・・」



「これからも一緒にいような?」



「うん・・・・ちょっと目立つけどね?」



「ははっ。いいよ、大いに目立っちゃおうよ!俺そういうの好きだから!」









チュと千石の唇が、不二の唇に重なった。





「もぉっ!いきなりっ・・・」



「ははは〜〜ごめんごめん〜〜」







逃げる千石を追う不二。





二人の姿は、とても楽しそうで幸せそうだった・・・


































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