苦労症



















忍足の一日は非常に忙しい・・・・











朝は、朝練でどんなに早い日でも、必ず不二を家の前まで迎えに来る。





学校でも・・去年は同じクラスだったのだが、クラスの違う今年は、

休み時間は、何かあるたびにチラリと顔を出していく。





昼休みは、不二のクラスにやって来て、そのままそこにいるか、屋上に不二を連れて行って、

一緒に弁当を食べて、それから時間がくるまで過ごす・・





放課後は、不二を迎えに行って、一緒に部活へ向かう。

委員会や、日直で不二が残った仕事をしているときは、それを手伝うし、





帰りはもちろん、不二を家まで無事に送り届ける。





途中、不二が寄りたいところがあれば、もちろんそれにも付き合うし・・・





休日のデートでさえ、待ち合わせなんてことは絶対にしない。

必ず忍足が迎えに行って、そして最後は送る・・・・











ぶっちゃけ、不二の世話で、


一日が終わってしまうかと思えるくらい忙しいのだ・・・













「あのさ・・・侑士。お前よくそんな苦労ばっかやってられんな?」



部活の最中、目の前の不二と跡部の乱打を見ながら休憩してる向日は、

ペアーの忍足に向かって尋ねたのだった。



向日は中学の頃の忍足の素行・・・・つまり不二と付き合う前の忍足を知っているだけに、

今の忍足が嘘のように見えるのだった。





「え?何がや?」





「心配性っつーか・・・苦労症っつーか不二だってガキじゃねぇんだから

お前がそこまでやんなくってもいいんじゃないのか?」





「あ・・・周助のことか・・・何言うとるねん。分かってへんなぁ〜岳人。

あいつは放っとかれへんで・・・」

当然とばかりにいう忍足に





「何でさ・・・」と向日が尋ねた





「寄ってくる虫が多すぎるねん・・・・何かあってからやったら遅いやろ?」





「ふん・・・・そんなもんなのか?」





「そういうもんやんねん。ま、お前も美人の彼女もったら分かるわ。

苦労はつきもんやで・・・」と目を細めて不二を見つめながら忍足は言った。











『っつーかよ・・・・侑士、お前、それ楽しんでるよな・・・』





と向日は心の中で呟いて、隣で幸せそうに不二を見つめている苦労症なダブルスの

相方を見ながら『そういうことか』と、苦笑いをするのだった・・・・・




























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