俺様のお気に入り























「不二・・・」聞こえるかどうかの声に





「ん?」甘く愛しい声が、答える。





「おい・・・」上に向けた掌、僅かに動くそろえた指先。





「はいはい」導かれて、華奢な体がやってくる。













「何か御用?」

ソファに座る跡部の顔に向けて、体をかがめ、小首を傾げて覗き込むように、

不二が、優しく声をかけた。





くぃっと、その背に手を回し、跡部は、不二を抱き寄せると、首元に顔を埋めて、

深く息を吸い込んで、お気に入りの一つ、不二の匂いを堪能した。





「クスッ・・・」不二が、くすぐったそうに笑う。





すっと、華奢な体を開放しながら、跡部は、そっと軽い口付けをした。





「済んだ・・・」一言、跡部がポツリと言って、またソファにどっぷりと、もたれかかった。





「そう・・・じゃぁまた、何かあったら、お呼び下さい」

綺麗な微笑みを向けて、冗談っぽく言ってから、不二は、さっきまでやっていた作業の続きをするため

パソコンの画面の前にもどった。










それから暫く・・・











「不二・・・」だるそうな声に



「はいはい」再び、優しい声が答える。





いつの間にか移動したベッドの上で、体を横にして、じっとこちらを見据えている跡部に、

不二が「眠い?」と、声をかけながら、その傍までやってきた。



質問には答えず、黙ったまま、自分の前に空いたスペースを指差す跡部。





フッと微笑んで「しょうがないね」と、不二がベッドに上がって、

跡部の顔を覗き込んだ。



「暫く寝なよ・・・夕飯できたら、起こしてあげるからさ」と言った。





黙ったまま、隣の不二の細い足を、自分の足で挟み込み、不二の体を、自分の腕の中に

包み込むように、跡部は抱きしめた。





「ふっ・・・」と小さく溜息をついてから、不二は跡部に

「抱き枕要るなら、取ってきてあげるけど?」と言った。





「これがいいんだ・・・」



「クスッ・・・・はいはい。」




そして跡部は、お気に入りの、不二と言う抱き枕をぎゅっと抱きしめて、

暫しの眠りに落ちていった。








そして、目が覚めると、大好きな不二の笑顔があって、


「起きた?ご飯できてるよ」と、やさしい声で話しかけられる。









お気に入りの不二の手料理を堪能してから、ゆっくりと風呂に入った跡部は、

ソファに腰をかけて、ミネラルウォーターを口にした。






暫くすると、不二が、風呂から戻ってきた。






隣に腰を下ろした不二の足の上に、体をずらせて横になる跡部。





それは、跡部にっとての一番のお気に入り・・・



不二の膝枕














「今日は、甘えん坊さんだね。跡部」

猫の背を撫でるように、跡部の額の生え際から、そっと指を滑り込ませて、

優しく髪を梳きながら、不二は微笑みながら言った。




「悪かったな」

心地よさそうに、不二にされるがままの状態で、跡部は口先だけで答えた。





「そんな日もあるんだね」


「あぁ・・・」




不二が、体を屈めて、軽く跡部にキスをする。




「まぁ・・・そんな君も、好きだったりすんだよね」

身を起こしながら楽しげに、不二は言った。






返事の代わりに、跡部は、不二の首の後ろに手を回して、ぐっと引き付けて

キスをした。


啄ばむようなキスを繰り返し、跡部は、また、不二の膝枕を堪能する・・・


そして、不二は何も言わず、跡部に安らぎを提供し続ける。









不二は、跡部を癒す。






その温もりも

その感触も

その匂いも

その優しさも・・・




全ては、跡部にとっての、何よりのお気に入り・・・




































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