アイス
とある夏の日、部活が終わって、
不二は跡部と帰る途中にコンビニに立ち寄り、呆れ顔の跡部を他所に、お気に入りの物を買い込んだ。
そして、跡部の部屋でシャワーの後、
ソファにもたれて二人でDVDを見ながら、まったり過ごしていた。
「お前さ・・・ここんとこ毎日食ってねぇか?それ」
隣で幸せそうな顔をしている不二に跡部が言った
「あぁ、美味しいからね。嵌ってる・・・どぉ?君も」
と不二が唇を舌で舐めながら言った
「誘ってんのかよ・・・それ」
不二の仕草をみてドキリとした跡部が言った
「何言ってんのさ。何がなんでも君は、いつだってそっちの話に持って行こうとするんだな。
味見するのはこっちのほうだ」
手に持った物を跡部の方へ突き出して、不二が言い返した
「いらねぇよ・・・ガキじゃあるまいし・・」呆れたように言う跡部に
「ムっ!アイスを馬鹿にしたな?」と不二が少しムッとしながら言った
「してねぇって・・」面倒臭そうに言う跡部に
「じゃあ、僕を馬鹿にした?」
「してねぇよ!・・・ったく、なんでそうなるんだよ」
と跡部が困ったように言った
「ふんっ・・・」
不二はチラリと跡部を睨むように呟いた
「勝手に拗ねんなよ・・」
そう言って跡部は不二の頭をクシャっとした
「夏場の、このアイスの美味しさを楽しまないなんて、君も不幸だね」
と不二が言うと
「俺はそんなもんに価値観置いてねぇよ」
と跡部が負けずとばかりに言った
「意地っ張り。素直じゃないな」と言う不二に
「うっせーよ・・・勝手に言ってろ!」
とふてくされたように跡部が言った
「まぁ、冬場のコタツでアイスも格別だけど・・・
ひょっとして跡部はそっちのほうがいい?ちょっと捻くれてるからね」
と不二が意地悪っぽく笑いながら言った。
「お前なぁ・・・・・はぁ・・・」
もうやってられないとばかりに、跡部が盛大な溜息をつくと
不二は「クスクス・・・」と笑った
「なんだよ!」
「ほんと君ってば可愛いよ」にこやかに言う不二に
「お前・・・アイスの食い過ぎで、頭おかしくなっちまったんじゃねぇか?」
「お生憎さま、至って正常だよ」
「やっぱおかしいわ。お前。テメーの異常に気づいてねぇし」
と嫌味っぽく言う跡部に
「そんなことない。君のことはすごく大好きだし。格好いいと思うし。
愛してるけど?」と不二が言う
「へぇ・・・とりあえずまともなんだな」
「当然だろ?」
「お前は謎だな・・・」
「どこがだよっ!!こんなに君のこと好きなのに!!」
「はいはい」
「やっぱ馬鹿にしてるし・・・」
「だからー、拗ねんなよ」
そう言って跡部は不二の顎をクイッと引き上げて軽くキスをした
「甘いな・・・・」と言う跡部に
「アイス食べてたんだから仕方ないよ」と不二が言った
「ま、美味いからいいか・・・」
そう言って跡部は今度は深いキスをした
「ん・・・・
はぁっ・・・」
ピチャピチャと蕩けるような甘い口付けの音の合い間に
不二の甘い声が漏れ響く・・・
「俺はこっちがいいんだよ」
そう言って跡部はニヤリと笑いながら不二をそっと押し倒して被さっていった。
「まだ残ってる」
「後で買ってやる」
「もぉ・・・しょうがないな・・・」
そう言って不二は跡部に身をまかせて、そっと目を閉じたのだった・・
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